私はこんな皆さんに魂を託しました✌
おふえんBチームのみんなの紹介記事書きたいと言いながらも
公演チケット自体は開演前に完売してたし
なんか(~諸々の言い訳~)書く時間作れなかったし
でも絶対書き残すことはしたい! という気持ちだったので
せっかくだから「私はこんな皆さんに魂を託しました✌」のテイで
記録を残させていただきます。
俳優さん紹介というよりは、この俳優さんがこの役をやったよ、
ここがすごく推しポイントだった!という感じで。
私が参加してた時期の稽古の思い出も添えて。
◆
カナコ役 神近梨子さん
この物語の主人公、カナコという人物は
自分から前には出ず、しかしどうしても曲げられないものを持っていて
それを周りに気づかせないように生きてきてよくわかんなくなっちゃった女の子。
この作品はいわゆる「当て書き」部分はそこまで多くなく
かなり台本ができている中で配役がされたのですが
稽古初期の配役決めの段階では私もそこそこカナコを読ませてもらいました。
ただ、なんというか自分の生理で読むと無理をしないと出せないトーンとか
盛り上がりすぎちゃってそのあとのシーンがしっくりこなかったりとか
カナコってどんな子なんだろうとまぁまぁ悩みました。
何度目かの稽古で、少し遅れて合流だった神近さんが来てカナコを読んだ時
私を襲った「カナコだーーーーーー!!!!」の衝撃は忘れません。
やわらかい低音ボイスと物腰の低いふるまい、
それでいて目はしっかりと周囲をとらえていて
思うことはあるけど喉から口へ声となるタイムラグで飲み込んでしまう
カナコだーーーーー!!!
神近さんのカナコの芝居みて、カナコは神近さんにやって欲しいな見たいなと思ってたから
キャスティング決定したとき内心わっしょい喜びました。
劇場入り後に「私の楽屋のとなりの席、年代さんなんですよ」って
ニコニコ教えてくれたときすっごく嬉しかったです。らぶ。。。
もっともっといっぱいご一緒してお芝居交わしたかったな。
おふれんの小野リョーコ大好きでした(突然の告白)
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
◆
チヒロ役 藤尾みほさん
みほさんはね、すごく格好いい。
チヒロという役は力強くてカリスマでそれでいて弱くてズルい人間で
実はここだけの話、配役まっさらな時に「どの役やってみたいー?」と聞かれたら
私はチヒロをやってみたかった気持ちがあったのですが(!)
チヒロ役というはその台本上のセリフやキャラクター以上に
この公演の牽引力を担っていて、いわゆる「座長」もできる人でないといけなかった、
それをみほさんが演じたチヒロのパワー目の当たりにして強く実感しました。
くらえ新橋駅前サラリーマン!!!の演説大好き。
美人さんが全身全霊振り乱して何かを訴えてグチャグチャになる迫力。
みほさんはすごく格好いいんだけど、
きっと最初から持ち合わせてたものでなくて
お芝居に対して、作品に対して、めちゃめちゃ真摯に向き合って
妥協したくない、負けたくないって踏ん張ってひとつずつ掴んだ
そんな輝きなんだなってすごく思います。
私の降板が決まった時、それまで数回だった稽古の中で
一緒に作ったシーンやお芝居のこと触れてくれたの嬉しかったです。
ほんとは、やっとご一緒できるー!とめちゃめちゃ楽しみにしてました。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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サチ役 橋本啓子さん
サチは女の敵でありながらそれでも作品通して愛されちゃう
ズル可愛い、しかし演じるとなるとバランスの難しい女の子。
はしKさんのサチ、すごく説得力はあるのに嫌にならずに見てられる
本当に素敵なキャラクターだなと思うのです。
気づいたらモテてて敵もいっぱいいるタイプ特有の「愛されることに動じない力」と
根っこの部分の滲む人間味(オタク味とも言う)をうまく成立させてる。
はしKさんかわいいからなー。かわいいの部分ははしKさんなだけで満点だからなー。
サチの人間関係に対してあまりウェットでない感じも大好き。そういうとこだぞ。
はしKさんは共演で一緒にお芝居作れるのはもちろん
稽古期間中にいっぱいオタトークしたり聞けたりするの楽しみだったので
私が離脱しちゃったの本当に口惜しいのです。
もっと松のTシャツで稽古着おそろっちしたかったー!
そしてやっぱりもちろん、板の上でバチバチやり取りしたかった!
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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C-GB9役 野澤文音さん
ロボ役。まさかのロボですよね。
初期の配役決めで割と悩んでいた印象だったGB9なのですが
私は読みや稽古みて絶対あやねさんになるだろうなと思ったし
本人「ロボなんてできるかな~」って言ってたの絶対ハマり役だよと伝えたし
結果やっぱり最高のロボだったんで、わーい!!と思いました。感想文になっちゃった。
あやねさんは言葉と身体にブレなく演じることができて
それが「生っぽさ」のないロボの説得力を生んでると思うのです。*1
スポーツすごくやってたと聞いて、なるほどそれでその身体の制御能力……!と。
パキパキッ!とした身のこなしや言葉の輪郭はあやねさんの魅力だと思うので
余すことなく発揮されててもうニコニコしちゃいます。
あと随所に差し込まれるロボギャグやロボジョーク大好き。
いわゆる笑いを取りに行く「おもしろ」というよりも
GB9(あやねさん)がそれやるから、そのトーンで言うから
面白くなるというラインの突き方が上手。
あやねさんとは『トゥエンティ』以来の共演になるはずで
あれから少し時間経ったぶん、私ももっともっと面白いもの見せれたらなと
再びの手合わせできるのすごく楽しみにしていたのです。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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ハルコ役 袴塚真実さん
ハルコさんは今回の配役のなかで元からほぼ当確枠だったキャラクター。
年長者でありながら一番の破天荒人生を背負った豪快なハルコ。
まみぽさん、体格は小柄なのにオーラなのかすごく大きく見えるのですよね。
今回初めましての方が多かったであろうキャスト陣の中で
それってなあに? もっと教えて! と輪にグイッと入ってきてくれるまみぽさん
新しいこと楽しんでやろう、のハルコのスタンスともすごく通じるものがあって
豪快なのにすごくチャーミングなところもとっても大好きです。
あとまみぽさん、さすがコメディの天才だなと思うのは
スッと差し込まれることで笑いになるツッコミ台詞とかを
百発百中ここだ!のタイミングでバシィ!と決めてくれる。
本編を客席側で見た時はもうめちゃめちゃ笑っちゃったし感動しちゃいました。
ハルコさんが死ななくてよかった!
このセリフ(これは「誰か」のセリフだけど)がすごくうんうんって思える
ほんとハルコさん大好きになっちゃうんだよなーみんな。
まみぽさんとはモノローグ演劇祭でご一緒しておりまして
実はこの共演が決まる前に帰り道少しお話させていただいたこともあったので
辰海さんの演出の元で一緒に作品づくりできるー!ととても楽しみにしてました。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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キル子役 我集院達子さん(a.k.a.ひがちゃん)
キル子はこれも当確枠だったキャラクター。めちゃめちゃわかる。
やるの楽しそうな役だなと思ったけれども
ひがちゃんのキル子最高すぎて絶対それで見たいって思ったし
さらに本番に向けたビジュアルで用意されたのが強すぎて
もう彼女こそがね、キル子です。サイコーだぜ!!!!
ひがちゃんはドギャーーーーーン!とブチまけるド派手なターンと
かと思えば繊細な部分が垣間見える涙や憂いの芝居が最高なので
今回も「肉?行かなーい」のシーンとか、めちゃめちゃ……めっちゃめちゃ好きです。
たつこ*2はね、私が体調と出演で悩んでた時も
すぐ気づいて個人的に相談乗ってくれたりして
本当に本当に救われました。たくさんたくさんありがとね。
また絶対一緒にお芝居しようね!楽しいやつね!絶対!!!
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レイ役 あおのゆきかさん
後半ターンのキーパーソン、レイちゃん。
過去のトラウマを抱え、トラウマに悩み、トラウマに振り回される女の子。
実はわりかし抱えているもの、そして劇中で直面する挫折が大きいキャラクターを
コメディエンヌゆっかさんは「哀しいけど笑えてしまう苦悶」に昇華しているのがすごい!
そこに実在する人とフィクションのキャラクターの塩梅が上手いというか
この人のことは安心して笑っていいという滑稽な不憫さと
しかしこの人なりにめちゃくちゃ悩んでいるんだよなという共感が生まれるので
彼女が救われる瞬間は本当にホロリときてしまう。
実はこの「おふえん」Bチーム自体の第一声を担っているのは
ゆっかさんなのだということに気づいて、二重の構造にヒャフー!となったりしました。
スッと舞台上に入ってくる佇まいや振る舞いが美しい。
あんなに奇麗な体躯をお持ちなのに、それをぐにょんぐにょんにして悩み悶えるのがまた。
ゆっかさんは、私が過去にお手伝いした現場に出演されてたりしていて
やっとご一緒できる!と楽しみにしていたのです。
稽古のタイミング的にもなかなかお話もできず、素敵な一面もっと知りたかったな。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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お姉ちゃん役 亀井理沙さん
カナコのトラウマお姉ちゃん。あるいはイマジナリーフレンドお姉ちゃん。
亀ちゃんの演じるお姉ちゃんは、私の引き出しにはないタイプのアプローチで
でもそれが亀ちゃんの声と身体にストンとハマっていて
ああ、きっとこんなお姉ちゃんで、こんなお姉ちゃんがいなくなったから
カナコは参ってしまって、呪いながらすがってしまったんだなと。
湿っぽくない幽霊、いいですよね。幽霊じゃないけど。
人懐っこいけど言いたいこと勝手に言って、あんまり聞く気ない感じ。
ブーン! かわいいなあ。
「田舎で夢を叶えられず死んじゃったお姉ちゃん」でイメージするお姉ちゃんとはちょっと違う
でも絶対に「カナコのお姉ちゃん」だ! と思わせる素敵な佇まい。
今回初めましてだった亀ちゃん。
最初は私のほうが若干人見知りしてしまって
仲良くなるまでに時間かかっちゃったねごめんね。
機関銃持ってった時のものすごい目を輝かせて飛びついてくる姿よかったよ。
噂に聞くヌーブラ騒動の時も居合わせたかったぜ。めっちゃ想像できるw
もしかしたら配役分担していたかもしれない都知事のようなワンシーン役を
「なかなかない機会だからすごく楽しみ!」と言ってくれたので
安心して魂を託せました。出番いっぱい大変だったよね。ありがとう。
ビジュアルや声のクリアさから儚げな子かなと思っていたら
けっこう芯のある、言うこと言っちゃうかわいい子で
もっともっといろんな顔を知りたかったな。ネコちゃんと仲良くね。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
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福生役 佐藤直彰くん
福生もだけど駅員も大好き。なおちゃん。
顔合わせで若くてかわいい男の子だなと思っていたら(言い方よ)
驚くほどのパワフルさと、素直さと、真面目さと、愛嬌で
老練熟達Bチームオーバーラインをフレッシュにグイグイ牽引してくれました。
たびたびある、声量で殴りにかかる福生君のシーン大好き。
パワフルだけど乱雑ではないのも見てて気持ちいいポイント。
気が利いて劇団で愛されてた福生くん、の説得力がすごい。
それでいて憎めないけど腹が立つムーブが笑いにつながる。
頭髪も……身体を張りましたね。カッコイイぜ。*3
あと伝えるタイミング逃してたんだけど
冒頭の駅員が口頭SEでやる電車のインバータ音めちゃくちゃよかった。
なおちゃんも今回初めましてだったのですが
本当に気の利くナチュラル優しい子でね。
私がまだ稽古に参加してたとき「激しい動きができなくて」と伝えたら
帰り道の駅とかで「階段で大丈夫です? エレベーター探します?」とか
すごく自然に気遣ってくれて、ずっとそのままの君でいてねって気持ちになりました。
もっと板の上でもドッカンバッタンやりあいたかったな。
きっとなおちゃんとのお芝居すごく楽しいと思う。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
◆
ラウドマン役 佐藤一馬くん
ラウドマンは、もう、これは私が語らずとも
座組の皆さんそしてご覧になったみなさんが一番魅力を浴びてると思う……!
ラウドマンは一馬くん本人のエピソードから着想を得た当て書きではあるのだけど
それを渡されたうえで、フィクションとして一番面白くなる形を探して
スッと差し出してくる職人技が本当にすごい。
ラウドマンだけでなく博士もお医者さんもたかしくんも劇場さんもぜんぶ大好きです。
真面目にやればやるほど面白くなる、その「真面目」の選び方や出力が職人。
「なんて……きれいな乳首なんだ」からの「でかい傷だ……」とか、ほんと最高。
稽古でもたとえば、こういうの考えてきたんだ♪ みたいなてらいがなく
これが答えです、とめちゃくちゃ面白いやつを出してくるからリスペクトです。
一馬くんは以前うちの旦那と共演されていまして
その時からめちゃくちゃ面白い俳優さんだと知っていたので
今回ご一緒できるの、ドキドキしつつもとても楽しみでした。
もっと間近でたくさん見たかったし、やり取りしてみたかったな。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
◆
誰か役 羽田敬之さん
「誰か」も好きだし、蔡さんも大好き。C-GB10も。
羽田さんは人間をきちんと演じるのがとても上手なんですよね。
ちゃんと人間を演じられるからこそ、どこか一部がズレた人間もめちゃめちゃうまい。
いねーよw じゃなくて、いるかも、と思わせるラインの笑いのプロ。
真面目にやってる感動のシーンなのになんであんな笑えるんだろう。でも笑っちゃう。
からの口頭SEの「プァーン! タタンタタン タタンタタン」めっちゃ好き。
羽田さんはマッスルだし面倒見もいいし手先も器用だけど
そもそも演技がちゃんとできる信頼できる役者さんなんですよね。
グッとマンツーで羽田さんのお芝居見られるシーンが何箇所もあってよかったです。
サービス精神とても旺盛なお方。
物腰柔らかなんだけど実は胆の据わり方が豪快な一面が素敵。
羽田さんとはセンチメンタルジャーニーズ以来の共演になるはずでした。
あれ以降、うちの旦那とも共演していただきましたし
様々な団体での活躍も知っていたので、一緒に作品づくりできるの楽しみにしてました。
B'zの話ももっとしたかったし、筋トレ講座も受けたかったな~。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
◆
偶然居合わせた女役 土橋銘菓さん
土橋ちゃん!だいすき!
特別ゲスト枠だけどたくさん稽古に来てくれたので
私もお話しや読み合わせできる機会あってよかったです。うれしい。
稽古が進むとメインシーン中は一緒に客席的なゾーンで見てることが多かったのですが
「いまめっちゃよかった……!」みたいな瞬間にふと隣見ると目が合ったりして
たぶん私たちおふえんの一番のファンだよねって勝手にシンパシー感じてました。勝手に。
そんな彼女のモノローグ、とっても素敵。
彼女がいるかいないかで物語の結末まで変わっちゃうけど、世界線動かすだけの力がある。
あのワンシーンしか出てこない彼女の、これまでの人生、
受け取ったもの、動かされた未来、すべてがギュッと伝わってきて
泣けちゃうよね。あの女の子が演劇に出会えてよかったな。
演劇に出会うことが幸福につながるかは(この作品を観た後だとなおさら)わからないけど、
それでも彼女は、出会えてよかったなって。
土橋ちゃん、稽古場ではしKさんとうまぴょいダンス見てたの楽しそうでよかったな。
これからの演劇人生も幸多からんこと祈っております。
そしてやっぱり一緒にお芝居がっつりやってみたい。
またいつか、次の機会にご一緒できますよう!
◆
ビデオレター出演 真嶋一歌さん&柴田淳さん
イチカさんジュンさんファミリーは演劇界の希望ですね。
ビデオレターであの破壊力。
素敵な女優さん俳優さんだと存じているからこそ
ちゃんと「人生」してる演劇人もいるんだ……と、ウッまぶしさが。
でもこの話でこの内容のビデオレターオファーされて
楽しくお仕事受けるのがやっぱり素敵なコメディエンヌですね。
ご家族健康で、これからも幸せに包まれた家庭でありますよう。
そして叶うなら、いつかイチカさんともジュンさんとも
生身で共演してみたいです。
◆
スペシャルサンクスとして
作・演出の佐藤辰海さん、舞台監督の水澤桃花さん、制作の吉乃ルナさん
Aチームの12名のみなさん*4
そして何よりこの企画のmiunaプロデューサー。
なんども重ねてになってしまいますが
私をこの作品に関わらせていただいて、
そして「身体は降板するけど魂は預けたい」なんて無茶苦茶な願いを聞いてくださって
本当にありがとうございました。
皆様方の優しさと配慮のおかげで
私は演劇の亡霊になることもなく、パチンカスのジェラシーに妬き焦がれることもなく*5
無事の千秋楽を心から祝うことができます。
演劇は楽しいですね。
どれだけ時間がかかるかはわからないけど、また一緒にお仕事させてください。
◆
千秋楽おめでとうございます!!!
演劇は、楽しいんだ!ワハハーーーー!!!!